【住まい・暮らし 業界】SNS広告クリエイティブのヒント11選!163枚を専業代理店のプロが分析/2023年7-9月
公開日
2023.11.27
更新日
2025.10.20

今回は、2023年7月〜9月にかけてリサーチした最新の住まい・暮らし業界カテゴリ全163枚を対象に、SNS広告でのクリエイティブの訴求とその表現方法のヒントをご紹介します!

まず全163クリエイティブに対して、それぞれのSNS広告クリエイティブから感じた訴求の分析を行い(当社で定義している全12訴求カテゴリ)、さらに5つの消費価値カテゴリに分類しました。
その結果、機能的価値が全体の53.4%と最も多く、次いで情緒的価値が28.8%、認識的価値が16.9%、経験的価値が1.8%、社会的価値が0%となりました。

さらに全体で最も大きな割合を占める機能的価値の内、インセンティブ訴求が60.9%、機能訴求39.1%、となりました。次いで全体の28.8%を占める情緒的価値においてポジティブ訴求が70.2%、共感訴求29.8%が続く結果となりました。
当社が定義する訴求の説明はこちらの記事よりご確認いただくことができます。
今回、住まい・暮らし業界におけるSNS広告クリエイティブを分析したところ、訴求において下記のような特徴が見えてきました。
・住まい・暮らし業界は、住宅や寝具、消費財といった日常生活に欠かせない製品であり、競合や製品も多く特に競争の激しい業界であると言えます。住宅は人生で最も高い買いものと言えますし、日々消費する製品においても使用頻度が高いことから、機能的ベネフィットで選ばれる傾向の強い高関与型の業界です。
・今回のSNS広告クリエイティブの調査では、活用されている訴求TOP3は、インセンティブ訴求、情緒訴求、機能訴求となった。
・他業界と比べると、インセンティブ訴求と情緒訴求が多く活用されている傾向で、生活に根ざしたサービスであるからこそ多くの製品が存在し明確な機能の差別化が謳いづらいと推察できる。だからこそ消費を後押しするインセンティブの企画が多く展開されていたり、機能以外での情緒的なアプローチによって商品を手にとってもらう、ポジティブな態度形成を狙う、といった展開がされていると考えられる。
・具体的には、住友不動産の注文住宅のSNS広告クリエイティブでは、「四半期決算キャンペーン」を打ち出しており、定期的な販促企画を行うような展開がされている。
・また、花王のハミングフレアのSNS広告クリエイティブでは、「かぐたび、きゅん♡な清潔感」、「透明で、爽やかで、初々しい。」といったコンセプトコピーとそれを表現するイラストとデザインによって情緒的に訴えかけている。
・まとめると、この業界においては、サービス・製品を改善する継続的な企業努力によって機能的差別化を図りながらも、定期的な販促企画によって消費を後押しする取り組みや、情緒的なアプローチでポジティブな態度形成を行い消費行動のタイミングにつなげていく、後押しをする、といった展開を検討できるのではないか。
住まい・暮らし(合計163)
・機能87(53.4%):機能34(39.1%)、インセンティブ53(60.9%)
・情緒47(28.8%):ポジティブ33(70.2%)、ネガティブ0(0%)、権威0(0%)、共感14(29.8%)
・認識26(16.0%):好奇心16(100%)
・経験3(1.8%):体験3(100%)、未来0(0%)
・社会0(-%):トレンド0(0%)、ステータス0(0%)、イミ0(0%)
※2023年7月〜9月の期間において当社にて収集分類
※訴求の分類方法は、広告情報のみで人が受けた印象をベースに分類
続いて、これらの訴求をどのようにSNS広告クリエイティブで伝えるのか、具体的な表現方法のヒントをご紹介させていただきます。

分譲マンションの広告クリエイティブ
高関与型である不動産購入に対しては、訴求したい機能的ベネフィットを強調するデザインを活用したいところです。
こちらのクリエイティブは駅から「徒歩1分」という好立地を訴求しておりますが、数字部分をゴールドで強調することで、ゴールドの持つ権威性も相まって魅力的に感じます。
マンションの素材がCGになっていることで、新築マンションの綺麗さもより際立っているのではないでしょうか。

不動産仲介のコストメリット表現
賃貸契約の仲介業者はどのように選定すれば良いのか迷う方もいるかもしれません。
こちらは不動産仲介にかかる初期費用の自社優位性を、他社との比較表を用いることで訴求しています。
赤い〇印を付けるだけで優位性がすぐ分かりますし、「グッと安くなる」のコピーにも、強調あしらいを付けることでよりお得感が増す表現になっています。

季節ごとのセール
季節性のあるデザインだと限定感を感じ、セールのインセンティブ効果がより高まることが期待できます。
こちらのクリエイティブは季節性の販促企画とデザインを活用しており、また商品とテキスト情報を分割することでそれぞれの情報を見やすく訴求しています。

注文住宅の決算キャンペーン
こちらのクリエイティブも販促企画に合わせたデザインのクリエイティブです。
四半期決算キャンペーンということで、おそらく定期的な販促企画となっているのでしょう。
豪華なキャンペーンに合わせて、デザインも高級感のあるデザインにしています。黒・赤・ゴールドの配色に、グラデージョンをかけることで深みが出て立体的な印象になります。
また、唐草のあしらいを入れており、複雑な曲線パターンのおかげでデザイン性も上がり、また唐草のもつ「縁起の良さ」というイメージも住宅の購入という広告クリエイティブに対して良い効果があるのではないでしょうか。

柔軟剤広告のパターン展開
こちらは柔軟剤の広告クリエイティブですが、柔軟剤のサボンの香りを表現するために、透明感や爽やかさを感じる色合いのイラストを使用しています。
また、商品画像の他に学生イラストを使用することで、清潔感や初々しさをも表現しています。

人気TV番組をモチーフにした表現
こちらのクリエイティブは、かつて放送していたTV番組のコーナーのパロディです。
おそらく当時の視聴者が購入層に該当するであろうと考えられ。番組視聴世代は思わず目に留めてしまうでしょう。
また、商品が叫んで「主張」しているというコミカルな設定を、集中線と長音府を用いて表現しています。

女性の共感を促すクリエイティブ
こちらは、引っ越す際の悩みを訴求したクリエイティブですが、「不安」な気持ちを煽るのではなく「共感」させるための工夫がされています。
まず、人物の悩んでいる表情から「不安」な感情が良く伝わりますし、テキストを手書きにすることでより不安な心理状況を伝えることができると思います。
一方で、全体的なデザインは人物素材を流体シェイプフレームに入れたり、淡い色合いやあしらい、イラストによってやわらかい印象になっており、不安を煽らず共感性を高めたクリエイティブになっているのではないでしょうか。

「疲れてる?」
こちらのクリエイティブには、女性が目をこすり布団に包まれている写真が使用されており、まだ起きたくなく心情がよく伝わります。
寝具ブランドの広告クリエイティブですので、そういった寝起きの悪い状態が共感できるユーザーに対して、実は睡眠で疲れがとれていない、という投げかけコピーを使用しています。ハイライトのみのシンプルなテキストデザインにしており、コピーが目立ちます。

いくら?×スロット表現
不動産売却となると、一番気になるのは「いくらで売れるのか」だと思います。
それをより目を惹く形で訴求するために、こちらのクリエイティブではスロットで金額を徐々に見せていく表現を活用しています。動いていることで目に留まり、1つずつでてくる数字をつい見てしまいます
最後、金額が出そうなタイミングで、横からCTAをスライドさせて差し込むことでCTAにも目が行くクリエイティブになっていると思います。

じゅうぶん、幸福って?
こちらのクリエイティブは、「じゅうぶん、幸福って?」と、その意味を知りたくなるような投げかけコピーを使用することでユーザーの興味を誘っています。
大部分のカラーをコントラストの効かせたモノクロ配色にすることで、より目をひくクリエイティブになっています。

「脳を冷やす」の表現
こちらは頭を冷やして深い眠りにつけるという枕の広告クリエイティブです。
脳を冷やす、という機能性が、サーモグラフィーを使用することでよく伝わります。
また、脳を3Dで見せることで深い部分までしっかりと冷やされているイメージが伝わりますし、
全体も縦方向のグラデーションをかけることで深い眠りについていることが表現されているかと思います。
今回は住まい・暮らし業界のSNS広告クリエイティブにおける、訴求の傾向とその表現方法のヒントをご紹介させていただきました。
・機能訴求の表現においては、物件の特徴を表す数値を強調する表現や、仲介サービスの手数料を他サービスとテーブル形式で比較する表現がみられ、情報性のデザインによって機能性を強調することができるだろう。
・インセンティブ訴求においては、オファー情報をインパクトある文字組みで強調して表現することに加え、季節性のデザインやブランドのトンマナに沿った高級感のあるデザイン等によってより訴求力を高めることができる。
・情緒訴求では、ブランドコンセプトに即したトーンのデザインやイラストによって、よりその世界観を強調し情緒へ訴えかけることができる。また、ターゲット世代に馴染みあるコンテンツのパロディもユニークなアプローチとなるか。
・投げかけコピーや心理を代弁するようなコピーと、表情のある人物素材をこだわって用意できると共感性の強いクリエイティブを作ることができる。
・好奇心訴求や体験訴求では、「いくら?」を表現するスロットのギミックや、脳の3D素材を活用した魅力的なクリエイティブも見られたが、活用できる素材の選択肢も増えてきており積極的にチャレンジできるといいのではないか。
いかがでしたでしょうか?住まい・暮らし業界においてより良い広告クリエイティブを制作する手助けになれば幸いです。
当社では広告クリエイティブのトライをどこよりも多く行い、より深い訴求と表現の開発、さらなる売上拡大を実現するご支援をしております。
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