
今回は、2023年4月〜6月にかけてリサーチした最新のB2Bカテゴリ全258枚を対象に、SNS広告でのクリエイティブの訴求とその表現方法のヒントをご紹介します!

まず全258クリエイティブに対して、それぞれの広告クリエイティブから感じた訴求の分析を行い(当社で定義している全12訴求カテゴリ)、さらに5つの消費価値カテゴリに分類しました。
その結果、機能的価値が全体の50.3%と最も多く、次いで認識的価値が27.5%、情緒的価値が19.8%、経験的価値が1.6%、社会的価値が0.8%となりました。

さらに全体で最も大きな割合を占める機能的価値の内、機能訴求が86.9%、インセンティブ訴求13.1%、となりました。次いで全体の27.5%を占める認識的価値における、好奇心訴求が続く結果となりました。
当社が定義する訴求の説明はこちらの記事よりご確認いただくことができます。
SNS広告クリエイティブにおける各社の訴求を分析しました。
B2Bは他の業界とは異なり、一般消費者ではなく、企業やその関係者(経営者など)がターゲットとなります。また、広告を見た本人が購買の意思決定をするとは限らず、購買の意思決定に至るまでに複数の人が介在することが特徴的な業界です。
業界の意思決定の所在の特徴から、広告では認知度の向上に重きを置き、商談や資料請求に繋げることを狙った広告が効果的だと思われます。
類似したサービスが多い中で自社のサービスの必要性を感じてもらうために、機能を端的に説明したり実際に使用したシーンの想起を促したクリエイティブが多く見られました。
また、認知のためにはまずは興味を持ってもらう必要があります。
そのため、興味を引くコピーやインパクトのあるデザインが多く見られました。
インパクトだけを考えず、企業の信頼性を意識することがポイントではないでしょうか。
B2B(合計258)
・機能130(50.3%):機能113(86.9%)、インセンティブ17(13.1%)
・情緒51(19.8%):ポジティブ24(47.0%)、ネガティブ5(9.8%)、
権威6(11.8%)、共感16(31.4%)
・認識71(27.5%):好奇心71(100%)
・経験4(1.6%):体験4(100%)、未来0(0%)
・社会2(0.8%):トレンド2(100%)、ステータス0(0%)、イミ0(0%)
※2023年4月〜6月の期間において当社にて収集分類
※訴求の分類方法は、広告情報のみで人が受けた印象をベースに分類

・複数機能を見せる工夫
B2B商材は機能が複雑なことが多いですが、広告バナーでは短時間でそれらの機能を知ってもらい、必要性を感じてもらうことが重要です。
上記の事例ではサービスにある複数の機能をアイコン・色などで分類して表現することで、情報量が多くても端的に表現されています。また、実際の使用画面の素材があることで、より鮮明に自分が使用した時のシーンを想起することができるような工夫がされています。

・グラフ表現
サービスは無形財のため、どうしても購入後のメリットが想像しにくいのがネックになってしまいます。そんな時に数字の情報があるとイメージが湧きやすく、グラフを使った表現は視覚的にそれを捉えることができます。
上記の事例では、グラフに立体表現を用いてみたり、より差分が理解できるようなイラストや残像の表現によってより成果を視覚的に理解できるような強調表現をしています。また、成果部分にコーポレートカラーを使用することで自社優位性を示す工夫が見られました。

・欲しいと思わせる表現
ホワイトペーパーなどで、サービスを具体的に知ってもらうことを図る企業様も多く、それを訴求軸として広告を出稿している企業様も多くいます。
ホワイトペーパーの内容をバナー内で少し見せる表現は、ユーザーに続きを見たいと思わせる効果があります。また、チェックボックスで補填したい情報を記載することで端的に情報を伝え、ごちゃごちゃとした印象を与えないように工夫されています。

・コミカルテイスト
サービスの導入をバナーで促す時に、バナーを見てサービスの必要性を感じてもらう必要があります。この事例では、上司のような人が緊迫した雰囲気の中で一喝している営業場面あるあるであろうシーンがコミカルに表現されています。
コミカルな表現を用いることで、堅苦しい雰囲気を与えずに伝えることができます。専門用語を使ったコピーを使いターゲットを絞ることで当事者はより自分ごと化しやすいのではないでしょうか。

・漫画でストーリー性を表現
B2Bは導入検討者=悩みに直面する当事者とは限りませんよね。
この事例では当事者だけでなく、導入検討者も登場することで意思決定により近い人へのアプローチをしています。ストーリー性を持たせることで、よりシーン想起に具体性が出ることが期待されてます。どうしても、悩みに直面する人だけに目線が行きがちですが、導入検討者の共感も期待できるのは、このように具体的なシーン描写ができる漫画表現ならではかもしれません。

・ポジティブなメインコピー
広告では機能を知ってもらうことは大切ですが、まずは好印象を持ってもらうことで興味を惹くことが大切です。
上記二つの事例は、メインコピーの文言はとてもシンプルで、コピーだけでは商品の具体的なイメージが付きづらく、ここでの差別化はあまり期待できなさそうです。ですが、コピーの内容に適したテキストの装飾によって「なんか良さそう」といったポジティブな印象を与え、興味を惹くことが出来ます。チェックボックスでは情報が補填されており、メインコピーで興味を持ってもらい詳しい内容も端的に伝えていることでクリックを促しています。

・おすすめ具合が分かる装飾
キャンペーンなどの高級感のあるデザインは様々な手法や装飾がありますよね。実際に自分で落とし込むとなると難しいと感じるかもしれませんが、今回は役に立ちそうな一例をご紹介します。
今回の事例ではゴールドリボン、紙吹雪の装飾が使用されています。さらにテキストに白色の縁をつけて要素の上に重ねることで、テキストが前に出ているような表現になり高級感が生まれています。また、「導入して欲しい」人が多くいるといった訴求軸に合わせて、「選ばれる理由はこちら」というCTAの文言で興味を持ってくれた人のクリックをさらに促す工夫が見られます。

・危機感を覚える表現
サービスの必要性を感じてもらうためには現状への危機感を感じてもらうことが大切です。
この事例ではサーチライトとバリケードテープの装飾に、「見つかってしまった!」と言いたげな驚いた表情でこちらを見ている男性が使用されています。こういったユニークな表現は視覚的に好奇心をくすぐってきますよね。

・テキストの強調
ここまで紹介してきた事例では比較的、素材などによるシーン想起が期待されているようなクリエイティブが多く出てきました。しかし、テキストのみでも興味を持ってもらえるようなクリエイティブは作ることができます。
この事例は素材が使用されておらず、テキストのみで構成されています。しかし、とてもインパクトのあるデザインです。このインパクトは「人材」というテキストの大胆なサイズと規則性を無視した配置によって生まれています。ユーザーの予想外の表現はインパクトを生むことがあるので、時には大胆な表現が効果的な場合もあります。この事例はその一例です。

・多くの事例を載せる工夫
実績の量はユーザーの意思決定を行うプロセスの中で、検討要素の一つとなり得ます。
その実績をバナーでアピールしたい時は、表現を工夫するとより効果的です。
この事例では、数ある実績の画像を左上から斜めに配置しています。この流れを感じるリズムのある表現は、その先に続きがあるように感じさせる印象があります。また、テキストサイズを高くすることで数字が強調され、より実績の数に説得力を持たせています。

・ユーザー目線のデザイン
自分ごと化を促す表現はこれまでも登場してきましたね。体験訴求ではその要素にさらに重きを置いています。
この事例では、こちらにタブレットを向けている人と向けられている人の素材が使われており、利用シーンを想起させ自分ごと化しやすい素材を使用しています。シンプルなコピーを視認性よく強調しているのも目に留まりやすい工夫になっています。

・ユーザー目線のアングル工夫
体験訴求ではユーザーが使用イメージを想像できるバナーですが、そのイメージは具体的に持ってもらう方が効果的です。
この事例では写真を4枚使って実際に使用しているシチュエーションを想起させています。写真配置の工夫によって、目線の動きを意識した構図なっているのも特徴的です。
ユーザーの中の企業とサービスを関連付ける意味でも、使用するカラーを企業のロゴカラーに統一させるのも効果的です。
今回はB2B業界における、訴求の傾向とその表現方法のヒントをご紹介させていただきました。他の業界とはターゲットとなる層も購買行動も大きく異なることからB2Bならではクリエイティブを作成する必要があります。
信頼性を保ちながらも、他サービスとの差別化をするためにインパクトのあるコピー・デザインを考え、落とし込む必要があります。
当社では、広告クリエイティブのトライをどこよりも多く行い、より深い訴求と表現の開発、さらなる売上拡大を実現するご支援をしております。
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